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機動戦士ガンダムSEED DESTINY #50(終)

機動戦士ガンダム SEED DESTINY COMPLETE BEST


「覚悟はある!!」


だから何ッ!?
というわけで、我等が最強無敵絶対主人公キラ様が
議長を言い負かして自由な世界を守ってくれました。
え、シン? そんな雑魚その1は知らん。
つーか凄いよこれ。本気で訳わかんない。
多少無理のある展開になったとしても、
テーマ的な部分はそれなりの結末を期待出来るものだと
信じていたんだけど・・・何か甘かったよホントに。
何であれだけ打倒キラに燃えていたレイが
そのキラの一言二言だけで長年愛した議長を撃っちゃうの?
キラの言葉は絶対的な魔力を持っているから?
議長とタリアの帰結は悪くなかったんだけど、
逆を言えばそこ以外は無理でもなければ道理でもない、
ただ何かわかんないけどキラ様を活躍させる道を
作らなきゃならないので、他の全てのモノには
どいてもらいましょうという恐るべき展開の連続だった。
わからない。何がわからないって、
何でキラをここまで優遇しなきゃならないのか、
その理由がわからない。
あの最終決戦の場、これまでの流れを考えるのであれば
当然あの場に居合わせるべきはキラではなく、
アスランとシンであるべきだ。
勿論「運命」サイドの代表である議長と
「自由」サイドの代表であるキラが決着を付けるという
展開もなくはないのだが、それにしたって
別にキラ以外を排除する必要はない。
尺がなくて入らないんだというのなら、
普通キラ一人より物語の流れを優先するだろう。
なのに何故キラなのか? キラでなければならない理由が
何かあるのか?
それが、フリーダムのプラモ売る為とか
キラファンの女の子に媚びる為とか、
もっと単純に脚本家(嫁)がキラ萌えだとか
そういう理由なら、まあ納得はともかく理解は出来る。
だが・・・たぶん違うのだろうと思う。
そういう要素もなくはないだろうが、それが全てとも思えない。
何か、何か監督&脚本家にはキラでなければならない必然が
存在するのだろう。だがそれが視聴者にさっぱりわからない。
恐らくスタッフの大部分にも伝わっていない。
凄くもどかしい。つまらないとか、酷い出来だというのなら
バカにして終わればいいんだけど、そうもいかない。
何かある。大失敗して形にはならなかったが、
確かにこの作品には何かあったのだ。
それはもう誰にもわからない。たとえDVDで
追加エピソードが語られようが、監督がインタビューで
真意を語ろうが、そんなものには大した力はない。
命懸けで駆け抜けた全五十話のうちにないものは、
あとで何をどうしようが、ないのだ。
現実の戦争をシミュレートしようとか、
三つの視点でそれぞれの想いを描こうとか、
メディアの怖さを伝えようとか、
目的のない若者が立ち上がる姿を見せようとか、
他にも山のように高潔な志はあった。
そして、全ては果てた。
嗚呼、これが夢のデスティニープランのなれの果てか・・・。
しかしまぁ、これはこれで監督的にはアリなんだろうなぁ。
どんなに叩かれようが、中途半端だろうが、
どうにもならない現実に打ちのめされようが、
覚悟があれば大丈夫!!
ただし、覚悟とは自己満足であって、
それだけでは誰も救えないわけですが。