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ゼーガペイン #26(終)

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ゼーガペイン audio drama OUR LAST DAYS
前回で戦いにはほぼ決着がついて、最終回は大部分
エピローグなのかなー、などと比較的呑気に構えていたら、
アビスとシンがまだ生きてて最終決戦挑んでくるわ、
地球が滅亡寸前になるわ、シズノがエロい絶叫上げるわで、
むしろ尺が足りないくらいの怒涛のラストスパート!!
アビスとシンは、結局キョウとリョーコにそれぞれ対応する
鏡のような存在だったんだってことでテーマ的には回収されたか。
生身でクロスカウンターなど、絵的な盛り上げは素晴らしかったが、
ドラマ的にそこまでの因縁を積み上げきれなかったのは惜しかった。
最後の必殺技が舞浜シャイニングオーシャンパンチだったのには笑った。
ただ、以前それを使って潰れた自爆システムを
これ以上ないほどポジティブに使いこなすことで
キョウの成長を表現しているのは上手かった。
地球は救われ、舞浜サーバーには余裕が生まれて、
休眠状態になっていた幻体達も覚醒。
キョウの家族は余裕がないので眠っていたんだっけ?
何だあの物凄い萌え妹の作画っ!? そこだけ別次元のようだった・・・。
クレジットに「ソゴル・未沙季」という名前があったが、
それが妹でミサキ・シズノの名の由来なのかな?
大切な女って、結局妹かよ!! けどシズノって誰だ? 母親?
ハヤセの彼女は戦闘でダメージ受けて眠ってただけなのか、
それともキャッシュデータから再生させたのか・・・。
シマやアークは再生出来ないようなので、
完全に消滅していないのが再生条件ではあるんだろうけど。
ともかく、みんなは舞浜で一年に延びたループの中で過ごし、
一人生身となったキョウは人類再生の為に頑張り続ける。
シズノも記憶は失ったものの肉体を得ることが可能になり、
キョウも早いうちにシステムを完成させると言っていたので、
三角関係継続以外は、これ以上ないくらいのハッピーエンド。
いやー、まさかこの作品がここまでハッピーに終わるとは・・・って、


カミナギ・リョーコ妊娠!!


うああ!! 最後の最後にとんでもないのがきた!!
しかも後ろの塔に随分と緑が伸びて風化してるんですけど、
あれはつまり、結局卒業式に間に合うどころか数年やそこらじゃ
システム完成しなかったってことだよね・・・。
リョーコを孕ませたのはキョウだと信じたいけど、
かなりの歳の差カップルになっているのは確実か?
それと、コップの水に草が入っているのは何なんだろう?
どうも神話関連のネタらしいけど・・・お腹の子が
シズノかもしくはシンの生まれ変わりってことなのかな?
僅か数秒のエピローグで、それまでの明るいだけの雰囲気を壊し、
しかしそれ以上に未来へ向かっていく力強いメッセージを与えた
粋な終わり方だったとは思う。
しかし最後の最後までリョーコはこの作品を掻き回してくれたなぁ・・・。


CGの出来が濃慣れず、複雑な世界観を説明するのに苦労していた
序盤こそぎこちなかったものの、リョーコ関連の衝撃的なエピソードを
連発させた中盤からは完全に勢いに乗って、
常に高いテンションとクオリティーを維持していた。
終盤からは、それまでにあった重いトーン、
絶望的な終局を予感させるような流れが切り替わり、
特にキョウのポジティブさを前面に出した演出が
多くなっていったのが印象的。
たぶん、話を進めるうちに当初予定していた悲劇的な展開を、
修正していったんじゃないかという気がする。
正直、当初からこの厳しい設定と下田正美監督のカラーは
噛み合っていないように感じていたので、この流れには納得。
ただその代わり、鬱なままで行っていれば辿りつけたであろう
強烈なトラウマアニメとしての可能性を捨ててしまったのは
少し勿体なかったかとも思う。
そのバランスというか辻褄合わせが、あのリョーコの妊娠なのだろうが。
ともかく、サンライズロボットアニメの新境地を切り拓いてくれたことは
間違いない。夕方枠にこういう作品を放送してくれたことにも感謝。
あとはもうちょっとDVDが売れたり
雑誌のプッシュがあったりすれば良かったんだけどなぁ・・・。
こういう現代的テーマを見据えて
少年向けに放たれるロボットアニメの火は消してはならない。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。