墓場鬼太郎 ＃２

　モノノケダンス
ねずみ男の悪だくみ、暗躍する妖怪によって起こる不思議な事件、
ピンチに陥る鬼太郎を必死に助けようとする目玉親父・・・などなど、
「ゲゲゲ」の基本フォーマットに繋がる要素が次々出てくる話で、
雰囲気はまるで異なるもののそこに確かにある共通点が興味深かった。
ＯＰにも使われている食われた目玉親父が顔から飛び出してくるシーンは、
不気味さとおかしさが同居していて実に楽しい。
そういうホラーでありながら親しみやすい点は「ゲゲゲ」に通じる。
しかし、「ゲゲゲ」と決定的に違うのは、
ドラキュラと夜叉という二大吸血妖怪がバトルしてるのに
鬼太郎がまったくそれに興味を示さずバトルが完全放置されること。
勝手に戦って勝手に潰し合ってねずみ男に埋葬されてしまう
ドラキュラと夜叉がシュール過ぎて笑った。
この物事に対するドライさが「墓場」の鬼太郎なんだなぁ・・・。
バトル描写に関しては、とにかく夜叉のモジャモジャした毛の表現が
独特で面白かった。単純な手描きでもＣＧでもない感触が見事。
オチのミもフタもないノリは、それで終わりかよって感じが逆に良い。
ねずみ男がおいしいところを持っていって終わってしまうのも
「ゲゲゲ」と似て非なるクールな部分だ。
大塚周夫はああいう軽い演技なんて物凄い久々だと思うんだけど、
まったくブランク感じさせないのが恐ろしい。
白黒時代と変わらぬパワーを見せつけるメイン三声優は
本当に人間超えちゃってるような気がする・・・。