(新)君に届け #1
きみにとどけ 片想い(初回限定盤A)(DVD付)
話題の少女マンガ原作を監督:鏑木ひろ、キャラデザ:柴田由香、
制作:プロダクションIGでアニメ化。
最近作風を広げているIGだけどこれほど王道な少女マンガを手掛けるのは初めてか。
監督の鏑木ひろも今まで少女マンガ系とは縁がなかった気がするし・・・。
しかし、第一話の内容は非常に正しくキュンキュンしまくる
少女マンガを見事にアニメ化していてなかなかの安定ぶりだった。
不気味な外見で周囲から誤解され続けていた純粋なヒロインが
絵に描いたような爽やかイケメンに励まされて変わっていく・・・と思いきや、
実は爽やかイケメンの方がずっとヒロインのこと好きなのに気付かれてなかった、
というもう基本的に甘酸っぱいものでしか構成されていない設定が素晴らしい。
見た目地獄少女なヒロインに能登麻美子って色々とベタ過ぎないかと心配していたが、
さすがにこういう役をやらせると上手いしモノローグの破壊力が半端ない。
個人的に「のだめに川澄綾子」の時なども似たようなこと考えたのだが、
大人気少女マンガ原作アニメが実力を重視したキャスティングをすると
たまにアニメファン的には萌えアニメよりもベタに見える配置になることあるが、
それは声優でアニメを判断するような奴を無視しているからこそなんだろうな・・・。
特に爽やかイケメン風早くん役に浪川大輔というのは、
本当に余計な知識があるとこいつそのうちフォースの暗黒面に呑まれたり
ロードオブの方のリングの魔力に取りつかれてチンピラな本性現すんじゃないかと
余計な不安を覚えてしまうのだが、そんなようなことはなさそうだし。
ずっとヒロイン視点で話を進めながらあまりにも良い人過ぎる風早くんの行動に
視聴者的には違和感を持たせておいて最後の最後に主観を転倒させて
タイトルの意味を表して締める・・・という構成演出はとても良く出来ていた。
「好き」って言葉を極力避けて好きを表現するセリフ回しの活かし方など、
原作の繊細な部分を上手く拾おうとする姿勢も頼もしかったな。
ともかく原作に負けない本気のアニメになってくれそうなので期待。
・・・ただ、少しの時間のズレで寄りにも寄ってTVKで能登が被る!!