へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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君に届け #25(終)

君に届け VOL.5 [DVD] 君に届け VOL.6 [DVD]
じっくりとじっくりと初詣デートを描き切って最終回。
初詣にいくだけで最終回三部作になったか・・・!!
本当に、爽子と風早の一挙手一投足、溢れる感情の欠片も洩らさず
丁寧に拾い上げて「その瞬間の恋の輝き」をフィルムに
閉じ込めようとしているような徹底した作りになっていたなぁ・・・。
降り積もる雪と二人の想いによって世界そのものが
純化されていくようなラストに至る雰囲気作りも素晴らしかった。
特別変わったことをしているわけでもないのだが、
少女マンガ的な効果演出と実写映画的な構図の組み合わせや
キャラ作画の捉え方にブレがまったくないおかげで、
普通に観ていて良い意味で演出を目立たせていないのが面白い。
ごく自然に凄く広い層に向けた作品として仕上がっていた印象。
全体的にも原作の魅力を活かしてひたすらピュアな作りがされていたが、
決して脳天気にユートピア的な日常を描いているわけではなく、
汚いものやキツいものがありながらも爽子のような視点を持つことで
それをポジティブに受け止めていくという力強さが背景にあったのが興味深かったな。
単に「恋愛」を描いているのではなく、もっと根本的な現代社会における
人間関係サバイバルを生き抜く一つの理想型を示そうとしていたのかな・・・。
まあ、少女マンガの「恋愛」とは基本的にそういうものなのかも知れないが。
声優陣については能登麻美子の底力を改めて見せつけられたのと、
沢城みゆき三瓶由布子の同世代コンビのリアルってわけでもないが
絶妙な間合いで親近感を抱かせる親友キャラ芝居に毎回感心させられた。
原作はまだ続行中だし、最後の実写コーナーで続編への意欲も滲ませていたので、
第二期についてはかなり前向きに期待しておきたい。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。