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(新)フラクタル #1

ハリネズミ
監督:山本寛、ストーリーコンセプト:東浩紀、シリーズ構成:岡田磨里、キャラ原案:左、キャラデザ&総作監:田代雅子、制作:A-1 Picturesによるノイタミナオリジナル作。
ヤマカンのこれがこけたら引退発言をはじめ放送前から話題沸騰、それゆえに初回は宮崎駿チックな王道冒険活劇だとの情報も出ていたのでそういうつもりで観たのだが・・・何だろう、良い意味でも悪い意味でも事前情報から受けた印象とは違う。
まず、これ冒険活劇じゃない。だってアクションがない。設定上、生身の身体性が凄く重要になっているにもかかわらず、キャラが飛んだり跳ねたり転んだりする描写が何故か抜け落ちている。
空からメーヴェっぽい飛行機に乗った生身の女の子が降ってきて、主人公はそれをわざわざ自転車で追っているにもかかわらず、まともな空中戦もなければチェイスもない。すでに落ちて怪我をしている女の子を拾って運ぶだけ。
唯一、ヒロインの身体性を強調する背中の怪我を見せるシーンはラブコメ的な描写で済まされ、その後の三悪キャラとのやりとりもバトルではなく会話漫才で終わる。
この設定、この展開、このキャラ配置でアクションを入れないって普通考えにくいと思うんだけど、何でこうなっているのか今のところ良くわからない。
少なくとも古典的冒険活劇をキャラのアクションというアニメ本来の魅力全開で描いていた「ラピュタ」や「ナディア」とは見ている方向が全然違う気がする。
一応ちらっとヤマカンにキャラに身体性を与える才覚がないんじゃないかという疑惑も持ったのだが、ハルヒダンスを生み出し「かんなぎ」で木像が女神化する話をやった男に限ってそれはないと思うんだよなぁ。
東浩紀も岡田磨里も同じく、そういう部分で自覚を持たないはずがない人なので、余計にこの第一話の「妙に腰が引けている」感のある作りが不思議。というか不穏。
最初は穏便に入ってノイタミナ視聴者層を安心させておいて徐々に何か仕掛けてくるつもりなのか・・・?
ただノイタミナ枠って一般層向きという看板と裏腹に、どの作品も初っ端から仕掛けてくるんでこの地味な導入が果たして受け入れられるのかどうか。
それとダブルヒロインについて、三次元と二次元の対立みたいな話もあったけど今回観る限りどっちもヒドい電波なんですけど大丈夫なのかこれ!?
ラストに出てきた方については花澤香菜の演技に期待。あと生身の方の津田美波ってポケモンBWキバゴかー。こちらも成長に期待大。