（ＴＶＫ）ドラゴンクライシス！ ＃１１・１２（終）

１１話は日曜深夜に放送。
で、１１話は成龍の儀のあと高熱を出して倒れたローズを、竜司が自らオニキスに明け渡す話。
ラブコメモードに入った竜司とローズの様子は微笑ましく、その後の危機もラストに向けての試練としては王道の盛り上げ方だった。
しかしラス前にタイトルである「ドラゴンクライシス」がサブタイトルになるのは何故かと思っていたら、竜司の正体に絡める為だったのか。
ただ竜を司る天敵だからドラゴンクライシスって文法が何かおかしくないか・・・と疑問を感じていたところ。

最終回。竜司がドラゴンクライシスだというのはオニキスのハッタリでした。
・・・いや何だそれ！？　衝撃の事実がただの釣りで終わるって、さすがにそれはどうなんだ・・・。
せめてそういうことはローズを救出したあとのエピローグで明かした方が良かったんじゃないのかなぁ。あれだと結局、竜司の立ち位置が定まらないままマルガや周囲に乗せられる形で最終決戦になだれ込んでいるようで締まりが悪かった印象。
羽田空港を封鎖してのラストバトルも絵的に派手ではあるのだがリアリティがなくてシチュエーションが上滑りしていた。特殊部隊の人、無茶し過ぎだし目立ち過ぎだ・・・！！
しかし、ラブラブエンゲージ天驚拳でオニキスぶっ飛ばして強引にコスプレハーレムエンドに持ち込む最後の力技は良かった。英理子さんの制服姿はマジ風俗。
全体としては、クオリティとアクションを両立させた作画演出に毎回見どころがあった一方で、脚本構成がラノベ原作アニメのテンプレをそのままなぞっているだけで物足りなさが残った。
ある意味、原作の誠実なアニメ化であったとは思うのだが、どうしてもそれだけだとパンチが弱くて埋もれてしまったなぁ。
下野紘の軟弱主人公、釘宮理恵のロリヒロインも大安定ではあるのだがさすがに食傷気味で魅力を出し切れていなかった気がする。
その代わり、ゆかなの年上お姉さんや仁後真耶子の同級生なんかはとても良かった。TVアニメでの仁後真耶子の有効活用、初めて観たよ・・・。
あとOPとEDのセンスは本当に良い意味で狂ってて素晴らしかった。アイキャッチが最終回だけ空気読んで消えてしまったのがむしろ残念。
やはり監督はじめスタッフワークも悪くなかったわけで、足りなかったのはプロデュースレベルでの冒険だったのかな。
日テレ深夜で金曜から再放送が始まるけど、この内容だったら本来は夕方枠だよなぁ。原作もガチオタ向けラノベではなくより少年向きなんだろうから、そこでズレたのが最大の問題か。
改めて、キッズ向けとオタ向けに二極分化されてしまい中高生向けがジャンプ系くらいしかないTVアニメの現状は厳しい・・・。
ともかく、スタッフの皆様、お疲れ様でした。