へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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C #8

「C」第1巻 <Blu-ray> 【初回限定生産版】
東南アジア金融街の破綻による日本消滅の危機を前に、公麿と三國の信念がすれ違う。
状況がいきなり切迫していて多少戸惑ったものの、常に緊迫感と現実が侵食され書き換えられていく薄気味悪さが漂う内容には圧倒された。
未来を担保にするという曖昧な理屈が、子供達が消え人々が無気力になっていく現実の少子化や世相を反映した描写で表面化していくのはリアリティがあった。
先生の末路、ビッチヤンデレ化など日常が切り崩されていく感覚は実際どんなカタストロフィよりも真に迫る感覚があったなぁ・・・。
ネタを使い切れていないのが惜しいけど、当初はお約束っぽかった金融街という設定がどんどん重みを増していくのは面白い。
危機のなかで公麿と三國の対立軸がはっきりするのも良く出来ていた。
三國は行動も理論もひたすら正しいが、その正しさで何も救わない人なのかも知れないな・・・。
しかし現実の日本にはそんな三國的な人すら見当たらないので、二人の対立は何だかとても贅沢なもののようにも見える。