映画 ONE PIECE 呪われた聖剣
劇場版ワンピース第五作。監督はワンピではなくドラゴンボールなどの演出をしていた竹之内和久。
TVシリーズのハイクオリティ版という路線だった「デッドエンドの冒険」の次ということで、基本的にはそれを更に推し進めた内容。
各キャラの見せ場といい南海の孤島と東洋的な七星剣を組み合わせた世界観構築といいゾロが離反するシナリオ展開といい、非常にソツがなくまとまりがいい。
純粋な完成度の高さという点では劇場版ワンピのなかでも1・2を争う出来だと思う。
ただ、それゆえに突き抜けたところもないのが以後「ストロングワールド」まで続く縮小傾向の予兆ではあったのかなぁ。
それと公開時にはルフィVSゾロを煽っていた記憶があるのだが、せっかくゾロを裏切らせたのに仲間と戦うシチュが短いサンジ戦しかなかったのが残念。
基本の恋愛ドラマとそれに絡むゾロって形が良く出来ていただけに、ルフィの扱いがぼやけてしまったのも問題か。
作画的にはアクションだけでなく決め絵の作り方がカッコ良いのが印象的だった。ワンピでこういうシャープな絵作りは珍しいので見応えあったな。
あとはゲスト声優がちょっと浮いてて気になったかなぁ。中村獅童は相変わらず上手かったけど・・・劇場版ワンピのなかでこの作品がずっと地上波放送されなかったのって中村獅童のせいってのもあるんだろーか?
しかしこれであと地上波放送されていないのは最新の3Dのやつを除けば「オマツリ男爵」だけとなった。
今なら細田守の名前を前面に出して放送してもおかしくないはずなのに踏み切らないのは内容の問題なのか・・・?
せっかくだから今回ワンピファン芸能人に名場面語らせるコーナー作っていたように、細田守がハウル降ろされて精神的に荒れた結果当初の予定とは全然違う作品になりましたと紹介するコーナーでも作って放送して欲しい。