SUPERNATURAL:THE ANIMATION ＃２１・２２（終）

悪魔に魅入られた者達が集結してのサバイバルゲームとその顛末を描く最終回。
これまで登場した能力者達が集められ閉鎖空間でバトルロワイヤル始める一話目の設定には結構わくわくした。
が・・・不幸な能登が結局不幸なまま真っ先に脱落するし騙し合いも殺し合いも力技で終わっていて、それが目的ではないにしろせっかくのゲーム設定が活きていなくて残念。
そして結果サムが死んでの最終回。
今度はディーンが悪魔と契約してサムを生き返らせて、更にはディーン生き返らせた代償に地獄に堕ちたはずの親父の霊がピンチに駆けつけてきて一応ハッピーエンド！！
いやいやいや、何か悪魔を退治する話のはずが悪魔がドラゴンボールみたいになってるぞ！？
悪魔にもらった命を更に悪魔に差し出せるなら、寿命さえ調節すれば延々復活ループ出来そう。
しかも最大のリスクだったはずの地獄堕ちも、根性でどうにかなるらしいので本当に何でもアリだ。
家族の話として、互いが互いをかばい合い支え合うテーマは語っているのかも知れないけど色々と納得いかないことは多かったなぁ。
全体としては脚本的な面白さは原作ドラマに拠っている部分が多いとはいえ、それ以外の作画演出や独自のキャラ掘り下げなども魅力的で気楽に観るには向いた作品だった。
最近のアニメには珍しい、海外やドラマ版ファンを意識したことによる大衆向きな作りも存外に良く出来ていたと思う。
ただ基本中の基本である、これ結局アニメでやる意味あるのか・・・という問題については最後まで明確な答えが出なかった印象。
マッドハウスによる海外原作ものはどれも一定のレベルに達しながら、その問題をクリア出来なくて先に繋がっていないのが惜しい。
まあW監督をはじめスタッフの修行にはなっただろうから、こういう海外テイストを今後はオリジナルに取り込んでくれることに期待。