バトルスピリッツ 覇王 ＃４８（終）

ハジメVSテガマル、万感の想いを込めたバトルで最終回。
互いにこれまでのキースピリットを総動員する熱い展開は、素直に気持ちの良い最終回を生み出していた。
前作がアレだっただけに余計にこの直球勝負な爽やかさが胸に沁みる・・・。
テガマルがとっくに大切なことを取り戻していたという流れも良かった。
夢は叶えなければならないし一足先に大人になったからには責任を果たさなければならない、しかしバトスピで繋がった友情は永遠でバトルすればいつだって子どもに戻れるというバランスの取れた結末も美しかったと思う。
大人の論理にも子どもの論理にも、どちらにも過剰に寄ってないのが面白い。
しかし最終回になってもやっぱり主人公はテガマルでヒロインはチヒロに見えたなー。まあハジメとキマリはずっと狂言回しだったからこれで良いんだろうけど。
全体としても、シリーズを重ねるなかでキッズアニメ回帰を明確に打ち出しその路線でブレなかったのが安心感あった。
マンガチックなキャラデザを存分に活かした作画の遊びも見どころが多く、アニメ作品としての充実度はシリーズ中でも屈指。
その反面で、意外性に欠けていて一年通してあまりにヒキになる要素が少なかったのが残念。
修行と大会を繰り返すだけの構成が一貫して変わらなかったからなぁ。
仲間が集まって巨大な敵に挑むような定番さえ避けていたのは意図あってのことだとは思うのだが、それでも避けるなら避けるで別に盛り上げる手を考えて欲しかった。
声優陣では、平田真菜の堂々とした少年主人公ぶりと藤田咲の新境地開拓が非常に良かった。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。