超訳百人一首 うた恋い。 #10
清少納言編、ラスト。
定子様の悲劇を受け表舞台から去る道を選びながら、枕草子にその想いを遺す清少納言の引き際が美しい。
その美学が後世に渡って主君への忠義を貫き通すことになる、壮大な歴史を個人の想いがねじ伏せるような感覚も凄かったな。
歴史ロマンというが、この場合は歴史に翻弄されるのではなく歴史を歌によってコントロールしているかのような歌人達の存在感の強さに圧倒されるなぁ。
個人の恋や信念がそのまま歌となり随筆となり歴史すら定義していくと・・・。
また単純に不器用に生き方を貫いた二人の男女の、恋に届かぬ関係性の話としても惹き付けられた。
次回からは紫式部のターンか。清少納言とのことは勝手に創作しましたって解釈になるのかな。