この中に1人、妹がいる！ ＃１２（終）

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妹の真実にひとまず辿り着いて、モテモテハーレム続行エンド。
最終回のほぼ全編を雅の真相を語る謎解きに費やしておきながら、ラスト五分くらいで壮絶に頭の悪い領域に作品を叩き落として終わるのがなかなか豪快だったなー。
雑破業はこっちでは裏番組とはかなり真逆の計算高い脚本を描いているのだが、それゆえに一点集中のエロコメ要素投入に迷いがない・・・！！
メインヒロインとしては完全に負け組に終わっている人を「私のシュークリームも食べてください！！」の一言で中心に引っ張りこむ強引さには笑った。
しかし、マジで石原夏織ヒロインには勝利が与えられないのな！！
それと雅が実妹でしたというオチで一応はきれいに終わっているのに、ちゃんとそれをひっくり返す伏線は仕込んでいるのが抜け目ない。
二期があった場合、この最終回は台無しになるんだろうなぁ・・・。
全体としても、頭のおかしなビッチ揃いのヒロインの中から妹を探し出すという要素が予想以上に効果的に使われているだけでなく、それがハーレムもの自体をメタに見る距離感を確保しているのが上手かった。
とてつもなくヒドいエロコメが展開されていても、どこかでそれを冷静に扱う視点があり、それが何というか免罪符のようになっていた印象。
あくまでもエロコメをより安心して楽しませる為のメタ視点なんだよな。これもまたハーレムラノベアニメのねじ曲がった現状を現しているような気もする。
声優陣では石原夏織と佐倉綾音の十代コンビが行政にそろそろ本気で怒られそうなエロ芝居をしているだけでも充分に楽しかった。
あと櫻井孝宏が誠実で完璧なお坊ちゃんをヒーロー系ボイスで演じていたのもハマっていて良かった。
こういうタイプの作品だと主人公にも若手を持ってくるのが普通だけど、敢えて柱を固めたことで作品が分解せずに済んだ感じ。
個人的にはもっと続きが観てみたいのだが実際これ以上続けて妹疑惑がエンドレスするのもおかしいし、あくまでOVAと原作次第か。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。