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戦国コレクション #26(終)

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SENGOKU BEST COLLECTION
捕まえてごらんなさ〜い!! ははは待て〜こいつめ〜!!・・・な最終回。
今までのトリッキーさが嘘のように、ごく普通に今川一派とバトルして光秀が助っ人にきて最後は信長と光秀の百合百合で終わる、実にスタンダードなラスト。
ただ、今まで相当にアレだったせいで逆にこの何事もなさが意外性を持っているのがさすがな気もする。
そもそも本質は表面的なとりあえずの決着ではなく、その裏で現代を生きている武将達の日常の一コマだったりするので、そういう意味で最後まで信長はモブ長だった・・・。
ED二曲をフルに使ってのエピローグはまさに大団円といった雰囲気で、武将が出てくるたびに歓声上げたくなったなー。
各エピソードのゲストキャラとの関係ややり残しを律儀に回収しているのもらしくて良かった。
全体としても、とにかく企画の妙とそれを実現させるスタッフの組み合わせに奇跡を感じる作品だった。
戦国武将と映画ネタで現代劇・・・という突拍子もないお題に対して、凄く誠実に向き合い丁寧にそれを具体化させていたのが素晴らしかった。
ネタ自体は勿論のこと、こんな内容でよくぞここまでと毎回のようにスタッフの仕事の確かさに感心させられたなぁ。
監督の後藤圭二については昨年辺り、絵コンテや一人原画回を尋常でない数こなしている時期があって驚いていたんだけど、あれは恐らく今までの作品作りを吹っ切る為に必要な修行だったんだろうな。
実際そういうインタビュー記事があって深く納得。
雑破業新井輝金澤慎太郎のラノベ系出身の脚本家の大暴れも新鮮で、もしかしてエロゲ系ライターに続いてラノベ系ライターの時代が始まったんじゃないかとすら思わされたな。「氷菓」も賀東招二だったわけだし。
ただ一方で待田堂子と関根聡子の女性脚本家回がバランス取っていたのも忘れてはならない。
作画や美術についてもデザインが毎回のように変わるのに、それでも統一感が崩れていなかったのが面白い。
脚本も映像も無茶をやるうえでの支えとなる技術の高さが見事だった。
ソーシャルゲーム原作で女体化戦国ものという、ある意味現在のTVアニメの硬直状況のど真ん中にありながら、華麗に風穴を空けてみせた手腕には心底感謝したい。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。