ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル
簡易感想
・ラブライブの大躍進を支えたもう一つのビッグコンテンツ。2014年のラブライブを語るうえで、アニメ2期・ライブと同等かそれ以上の重要性を持っている為、ここで簡単ながら触れておく。
・ちなみに筆者は初期に始めて当時は相当ハマっていたもののiPhone4だと処理落ちしまくるようになってしまい一時休止、iPhone5Sに買い換えたあと復帰したもののレベル上げやイベントで完走カード一枚取るだけでも同じ曲を何回叩かなきゃいけないんだとさすがにウンザリしてしまい、今では新曲が出たらそれを聞くついでにプレイする程度になっている。レベルは確認したら丁度99で止まってた。
・ただ、未だにスマホで遊ぶ音ゲーとしては世界でも最高峰のゲームだと思っている。スマホ版ダンスダンスレボリューション、グルーヴコースター、海外産のいくつかの音ゲーなどを遊んできたが、スクフェスの「全ての楽曲を無料プレイ可能」というシステムはそれだけで常識外れで凄まじい。ガチャ課金の儲けをプレイヤー全体に還元する仕組みとしても、パズドラ系と比べても更に良心的にできている。
・意図的に昭和歌謡や90年代ポップスのテイストを多く入れているラブライブ楽曲の方向性が、音ゲーにありがちなゲームバランスの先鋭化を防ぎ幅広い年代の支持を集める……というのも奇跡的なバランス。
・そして、ひたすら同じ曲を繰り返し聞かせることでプレイヤーに洗脳に近い刷り込みを行いCDを買わせる……!! 何というか、本当に恐ろしい複合音楽コンテンツが誕生してしまったものだと思う。アイマスのDLC商法やアイカツはカードが命がまだ可愛く見えるからなぁ。
・一方で本作には「ラブライブ!のキャラゲー」の側面も当然持っていて、こちらについても興味深い点が多々ある。
・一番気になるのは、「シナリオはアニメとパラレル設定なのにキャラ解釈はアニメ準拠になっている」ことの処理。二次創作に近いキャラゲーでは多くの場合そのせいでキャラ崩壊が起こるのだが、本作の場合ことりがポンコツ化している以外は相当上手く逃げている。アニメでは恋愛にまったく関心がない設定にされてるメンバー達が「キミ」にノロケる辺りの微妙なニュアンスは、声優陣の頑張りは勿論のことディレクションが優秀なのかなという印象を受ける。
・加えて、原作者である公野櫻子シナリオになると更に濃厚でややこしい混乱が起きているんだけど、そこはもうキャラの強度で無理矢理突破している感じで凄く面白い。みんな百合キャラになーれ!!
・また逆にアニメとの連動についても、初期の名曲だった「Snow halation」が2期であれほど見事に機能したのは、スクフェスでスノハレだけ消費LPの数値が違うシステム上の「優遇」の効果も大きかったように思う。ゲームやってるとスノハレだけ明らかに聞く回数違うから……。
・アニメ再放送も決定し2015年の劇場版公開までは勢いの衰える気配はまったくないが、果たしてラブライブというコンテンツがそれを超えてどこまで行くのかには不安もある。今の速度を維持して走り続けることは不可能なので(声優もアニメスタッフも身体が持たない)、どこかでクールダウンして拡大路線から安定路線に切り替えないといけないんだけど……スクフェスが好調過ぎることによって他にシワ寄せがきてしまう可能性は高い。本当の意味で十年続くコンテンツになれるかどうかは、2015年に劇場版以外の別路線を出せるかどうかにかかっているのではないか。