青の6号 ＃１・２

監督・前田真宏、制作ＧＯＮＺＯによるＯＶＡシリーズ。
その後のデジタルアニメとＧＯＮＺＯの在り方を決定付けた
エポックメイキングな作品。
第一話は、とにかく新しいことをやってやろうという気概が
フィルムから満ち満ちてこぼれ出してしまっているような印象。
ＴＶシリーズなら三話以上はかかるであろうエピソードを
一話に凝縮しながらこれでもかと映像で魅せていく。
さすがに９８年発売の作品なので技術的には
濃慣れていない部分が多いのだが、
その不恰好さも含めてインパクトは今でも充分通用する。
ＣＧ以外の通常作画部分も原画陣の豪華さと
細かい芝居付けによってクオリティは最高級。
ただ、密度の濃さによって一度観ただけでは
話がほとんど理解出来ないのだが・・・。
二話目は多少落ちついて、設定説明やキャラのトラウマに合わせた
ドラマ展開などを見せるが、しかしそうなったらなったで
第一話の勢いが削がれたようで残念に思うから勝手なものだ。
水生生物少女の耳を魚人が舐めるシーンの
マニアックなエロさは特に印象的だった。
あと、当時まだ野上だったゆかなのヒロイン声が
キンキンし過ぎてて作品の雰囲気に合ってない気がするんだけど、
これは敢えて浮かせているのか当時のゆかなの演技力が
作品に付いてきていないのかどっちだろう・・・。