劇場版NARUTO大興奮！みかづき島のアニマル騒動だってばよ

都留稔幸が監督を手掛けた劇場版第三弾。
脚本も都留稔幸が自ら書いているのだが、金持ち王子親子の描写に
ほとんどを費やしナルト達は脚本上はほぼ脇役扱いという
かなり思い切った構成になっている。
特に冒頭から三十分はアクションシーンもほとんどなく、
王子の息子とナルトが友情を結んでいく過程を丁寧に描いていて、
こういうアニメの劇場版作品としてはかなり異質。
テーマ自体がごく真っ当な少年マンガテーマなので
あまり目立ってはいないけど、これ結構監督冒険してるよなぁ・・・。
後半になるとアクションシーンも増えて
映画ナルト本来の魅力も見えてくる。特にドラマ上の必要性が
皆無に近いリーがそのぶんアクションで大活躍。
お前の存在意義はヌンチャク振り回すことだけだと
言わんばかりの演出で、アクションの完成度では過去最高級の出来。
全体としてはキャラ映画なのか監督の意図を押し出した映画なのか
どっちつかずになっていてイビツな印象を受ける作品なのだが、
作画的には色々と極まっていて見所は多かった。