ロミオ×ジュリエット ＃２４（終）

ロミオ×ジュリエット -IV- [DVD]　ロミオ×ジュリエット -V- [DVD]
ロミオはオフィーリアを倒すも相討ちとなって死亡、
ジュリエットはロミオとの誓いを果たす為、
自らの意思でエスカラスの力を解放しネオ・ヴェローナを
海上へと漂着させる。世界は二人の愛によって救われたのだ。完。
・・・って、ロミオはジュリエットを守ることしか考えてなかったし、
ジュリエットもロミオの努力無視して結局死んでるし、
世界が救われたのって二人の起こした騒動が偶然そこに行きついただけで、
要は単なる結果オーライなのでは・・・？
世界崩壊と二人の愛とが天秤にかけられて、
さてどうするという話だったはずなのに、
いつの間にかオフィーリアとエスカラスがネオ・ヴェローナを
裏から支配する物凄く悪い奴みたいになってしまい、
二人の愛を阻むものがまたしても自然消滅していたのが不思議。
障害を乗り越えて育まれる愛の話なのに、
ことごとく障害の方が自爆していくんだよなぁ・・・。
アクション作画や雰囲気作りなどはかなり良かったものの、
最後の最後まで話や設定の矛盾を引き摺ってしまったのが残念。
本当に、医者が身代わりに死ぬ辺りまでは傑作の予感がしてたのに、
それが何でグダグダとこんなことに・・・。
原作とファンタジーの融合、恋愛劇と革命劇の融合、
そういう野心的な試みが先へ進むにつれて次々と破綻していったのは、
観ていて勿体ない思いがして仕方がなかった。
スタッフの力量よりは、企画段階での見込みの甘さの問題か・・・。
ＧＯＮＺＯの一番良い面が出た作品が岩窟王だとすれば、
こちらは悪い面に全てを潰されてしまった印象。
美点も多かっただけに、バランスを欠いたことが悔やまれる。