RD 潜脳調査室 #26(終)
RD 潜脳調査室 コレクターズBOX[2] [DVD]
波留は海に蓄積された情報と一体化した久島と再会、
メタルの完全停止で世界の危機が回避されようとするなか、
波留は久島とともに五十年を過ごしてきた海に戻ることを考えるが・・・。
これまでの地球律やら純正律やらメタルと海の融合やら
水に蓄積される記憶やらといった理屈の部分を全て統合しつつ、
波留のドラマに決着を付ける最終回。
海こそが天然のメタルであり水によって生きる全ての生物の記憶は
海に還るのだという設定語りの部分は、もはやSFというより
スーパーナチュラルっていうかライフストリームっていうか、
ほとんど妙な信仰じみた話になってしまっていたものの、
ネット技術を拡大させたメタルの最終進化系が海であるというのは
人工物を突き詰めると自然になるという真理を突いていて面白かった。
ただ、水の力で波留が若返って帰ってくるというオチは、
一応そんな予想はしていたものの本当にやられると
それはさすがに無茶だろうと思ってしまったなぁ・・・。
カサカサお肌に潤いを与えたってことなんだろーか?
ソウタは結局、書記長には戻らずアンドロイド萌えを貫くのか。
ホロンが人間らしさを取り戻した途端に態度変えるのは引っ掛かったけど、
このカップルが上手くいくならそれは歓迎しておくべきか・・・。
作画的には金子拓を最終回に持ってきただけあって、
どのキャラも非常に肉感的でエロスを感じさせる出来だった。
キャラデザの上山徹郎も原画で参加していたけど、
この作品のムチムチ作画は最後までちゃんとテーマに寄り添った
意味のあるものになっていて感心させられたなー。
攻殻に続く世界観という前フリや潜脳調査室というタイトルから、
もっとハードな電脳探偵ものになるのだとばかり思っていたので、
第一話からパンチラ!! その後もムチムチ連発!!
そして老人と女子中学生が延々イチャイチャするのがメインという
大部分の話の展開など、予想を大きく裏切る内容には最初結構戸惑わされた。
だが、慣れてしまえばその良い意味でのユルさが観やすさに繋がり、
小難しいSF設定を無視して自然に楽しめる作品になっていたように思う。
後半、気象分子がどうこうというクライマックスの流れになって、
その辺のバランスが少し崩れてしまったのだけは残念だったが、
全体としては安定して楽しめた。クールではあるが突き放した感のあった
今までのプロダクションIG製SF作品とは一線を画していたなぁ。
監督の古橋一浩の舵取りが上手かったのだろうか・・・?
あとは何といっても森功至と沖佳苗の超年の差メイン声優組の魅力。
沖佳苗のオマケコーナーでの身体張り過ぎな奮闘ぶりには、
一体どこへ向かっているんだろうと心配になるくらいだったけど・・・。
ともかく、スタッフの皆様、お疲れ様でした。