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黒執事 #24(終)

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天使の橋の上で行われたアッシュとセバスチャンの決闘は、
悪魔の本性を目覚めさせたセバスチャンが勝利を収める。
だがそれはシエルとセバスチャンの契約の完了、
即ちシエルの魂がセバスチャンに喰われることを意味していた・・・。
天使と悪魔の最終決戦は派手な演出と舞台設定で
ビジュアル的な充実度が素晴らしかった。
アッシュ&アンジェラとセバスチャンの掛け合いも、
直接的にも隠喩的にも色々とエロくて面白かったなー。
しかし天使に素で勝てるってことはセバスチャンって
よほど高位の悪魔だったんだな・・・。
そして戦いのあとは、ついにシエルが地獄流し。
一体どういうオチに持っていくのかと思っていたが・・・喰ったか。
いや、理屈としてはそうなる以外にはあり得ないのだが、
それでもこの結末を描き切ってみせたのは凄いことだ。
とらドラ!」とこれを同時にやったのか岡田磨里・・・!!
あの最後の瞬間に至るまでの静かで安らかでひたすらに美しく、
希望など微塵もないにも関わらず何故か爽やかな空気の演出には痺れた。
やり切ったのだという清々しさとようやく死という唯一の救いに
身を委ねられるのだという安堵、そう感じてしまうこと自体への
果てしない絶望と暗黒・・・様々な矛盾を呑み込み
スパンと切り落とされるように終わるあのEDは、
ある意味理想的なハッピーバッドエンドだったなー。
まあ使用人三人組の生死とかタナカさんの行方とか、
残されたエリザベスのこととか気になることは山ほどあるが、
それもこれもシエルとセバスチャンの結末の前には些細なことか。
人気のある原作が続行中であるにも関わらず、
ここまで容赦なく物語を締めてくれたのは本当に見事。
続編なんてやろうと思えばハガレンのように完全仕切り直しとか
いくらでも手はあるんだから、こうして一個の作品として
中途半端にせず一回きちんと締めるのは正しい決断ではあるよなぁ。
なかなかそれが難しいんだけど・・・。
全体としても、途中までのゴス半分ギャグ半分のノリや
話の構成などは引っ掛かるところが多かったのだが、
この最終回でそういった問題点も吹っ飛ばしてしまった。
個人的には坂本真綾の男の子主人公演技が堪能出来たのが嬉しい。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。