獣の奏者エリン ＃４９

大公の闘蛇軍が迫るなかセィミヤはシュナンと手を取る決断をする、
しかしダミヤの策謀はすでに流血を止められないほど進行していた・・・。
真王と大公の激突になるはずだった決戦が兄弟の相克によって
闘蛇軍同士の殺戮に発展してしまうという流れは
その悲劇の理不尽さがより際立っていた印象。
それを受けて、ただ見ているだけでは済まないと
決して戦いの道具にはしないと誓ったリランの背に乗り
エリンが飛び立つクライマックスの展開も、特殊EDの効果もあり
どうしようもない運命にそれでも抗っていく鮮烈さが良く出ていた。
母の死、傍観者に徹する霧の民への反発、これまでのリランとの関係など、
エリンというキャラの根底を幾度となく揺り動かしながら
最後の決断へと至っていく演出もラス前に相応しい素晴らしさだったなぁ。
しかしここでエリンが戦う道を選択することについては、
一筋縄ではいかない様々なテーマが横たわっていて深い・・・。
次回最終回、この決断の先にある結末がどう描かれるのかも楽しみ。