（新）天装戦隊ゴセイジャー ＃１

たぶんまた毎回感想は書かないので簡単に初見の印象だけ。
全体的に激しく八十年代っぽい作風。口のあるマッシヴなマスクデザイン、
敵が飯塚昭三をボスとする宇宙からの侵略者、
細かい説明なしでバトルから入るドラマ的に不親切な導入部、
メインの五人のキャラ立てよりもまず先に小さなお友達との友情イベント、
そしていろんな意味で脱力気味なED・・・と、八十年代要素を上げればキリがない。
で、これだけ要素が揃っている以上は確実にわざとやってると思うのだが、
これは果たして原点回帰なのかただの退行なのか・・・。
戦隊もののターニングポイントがどこだったのかについては、
人によってジェットマンだったりギンガマンだったりタイムレンジャーだったり
ばらつきのあるところだろうけど、とりあえずここ十年くらいの戦隊ものが
素顔の五人のキャラ立てを重視し人間ドラマを高める方向に進化して、
結果として平成ライダーほどではないにしろ広範囲な年齢層に受け入れられる
子供番組の枠に留まらないものになっていったのは間違いないと思う。
特に前作「シンケンジャー」でその路線が極まった感があったので、
恐らく少し揺り戻しをかけようという意図があるのだろうが、
それにしても戻すにしたってここ十年の積み上げを豪快に
無視しているようにすら観えるこの第一話にはちょっと驚かされた。
何かよほどスタッフにこだわりでもあるのか、
それともドラマ弱めてもカードが売れれば大丈夫的な目算でもあるのか、
この第一話の段階で判断するのは無理があるにしろ
色々と不安を抱えた船出であるには違いなさそう・・・。
個人的に揺り戻し自体については賛成なのであとは大きなお友達はともかく
子供達の支持は失わない爽快な作品になってくれることに期待。