へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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こばと。 #23・24(終)

こばと。限定版 第4巻 [DVD]こばと。限定版 第5巻 [DVD]こばと。 いおりょぎ ぬいぐるみ
二話連続放送で最終回。
一話目は、願いよりも最期まで藤本を支えることを選んだ小鳩が転生する話。
試練よりも藤本を優先することを選んだ小鳩の迷いのなさと、
それをただ見守ることしか出来ないいおりょぎさんの葛藤を、
あくまで平和な日常のなかで見せていく演出はジワジワくるものがあったなぁ。
そして、ついに最大の謎だった小鳩の帽子の中身が明かされたが、
天使の輪なんだろうとばかり思っていたら何あの王冠みたいなの!?
あれは目撃されても死者というより変な人だと思われるだけなのでは・・・。
ともかく死者だった小鳩は藤本のこんぺいとうが凄かったおかげで
好きな人の元へと転生するという目的を果たして存在消滅し、最終回へ。
で、ラストは小鳩の記憶が消えた世界での藤本の成長と、二人の再会。
藤本だけが小鳩を思い出すというのは二人の絆を示すうえで当然のことだけど、
きれいさっぱり小鳩を忘れている堂元の様子には切なくなった。
所詮、負け犬の想いなどその程度だったということか・・・!!
ラス前に続いて琥珀が重要なメッセンジャーになる展開は、
琥珀便利過ぎるだろうという印象は受けたものの無理はなかったかな。
クライマックスの内容は、小鳩の転生解釈に少し戸惑う部分はあったものの、
運命に導かれてのラブロマンスを美しく巧みに演出していて見事だった。
・・・しかし、あれっていおりょぎさんの態度や矛盾が出ないように考えると、
別に数年前に戻って小鳩が赤ん坊から生まれ直したということではなく、
そのままの姿で数年後に復活したと考えた方が良いのだろうか?
遺産相続の手続きってのも天界の改竄なのかなぁ・・・。
ただ、CLAMP作品の伝統的な「死者は生き返らない」というこだわりと
「ただしパラレルに全てのキャラには無限の可能性がある」という
世界観の構造を考えるとこの転生ハッピーエンドって
ただ単純にロマンティックな良い話で済ますものでもないのかも知れない。
TVアニメとしてわかりやすく終わらせた面もあるのだろうから、
より細かいところは原作で補完するってことなのかな。
全体としては、華やかで温かな絵柄に反して物語の本質がハードなので、
そのギャップを活かすにしろ緩和するにしろ特に序盤は混乱気味だった印象。
独自の路線が固まってきてからもエピソードの処理にしろ作画演出にしろ
どこか突っ込み足りない部分が目立っていたのだが、
それでも声優陣の魅力や基本的に真摯な作りのおかげで
個人的には終始好感の持てる内容になっていた。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。