（新）さらい屋五葉 ＃１

　all you need is・・・
で、そんな悪条件のなかで原作：オノ・ナツメ、監督＆構成：望月智充、
キャラデザ：中澤一登、制作：マングローブによる新作開始。
同じオノ・ナツメ原作の「リストランテ・パラディーゾ」や
マングローブ制作の「ミチコとハッチン」を放送していた
水曜深夜のノイズ枠がノイタミナ二本目枠に吸収されたようなので、
その流れを考えるとこのスタッフ陣で一発目というのは理にかなっているのか。
物語は、気弱な食い詰め浪人が人攫いを生業とする男に出会い、
その世界に足を踏み入れていくという展開だが、
そういう設定のイメージに反して第一話の作りは非常に静かで落ち着いている。
丁寧なドラマの語り口とキャラの関係性描写によって、
派手さはないが堅実な世界観提示が充分にされていたという印象。
それと、一枚絵の段階では黒目が怖過ぎる主人公のキャラデザが、
実際に動くととても愛嬌のある顔に見えてくるのに驚かされた。
もっとデザイン的な方向に割り切った作画なのかと思ったが、
これは相当に動かすこと前提の作りになっているんだな・・・。
その辺もマングローブらしさには期待しても良さそう。
あとは物語的なヒキがどれだけ作れるのかという点と、
そもそもこの題材で裏の「おお振り」とやり合えるのかという点が気になる。
最初は視聴者層が被らないかとも考えたが、やっぱり第一話を観る限り
女性向けのニュアンスが強いんで食い合うよなぁ・・・。