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刀語 #12(終)

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とがめの死、そして七花と十二本の刀との最期の対決を描く最終回。
じっくりと時間をかけたとがめの死のシーンは、抑制された演出が主演二人の芝居を引き立てていて恐ろしく引き込まれるものがあった。
この作品における生と死と愛の概念は相当にロジカルで、理屈に合い過ぎていて逆に迫真性を欠くところがなくはないのだが、そういった部分をきちんと声優陣の演技が肉付けしているのはさすがだったなぁ。
特に「ちぇりおを広めてくれ」の辺り、本来はあくまでシリアスさを茶化す意味合いが強いんだろうけど、何か普通に感動させられてしまった・・・。
七花が城に乗り込んで新たな使い手を得た十二本の変体刀と次々再戦していくラストバトルは、まさに王道最終決戦を全力でやってる感じが爽快だった。
敵紹介の文字演出や倒したあとの階段昇りを積み重ねていくノリの良さもこの作品の集大成って感じがしたな。
オチがまさかの否定姫エンドだったのはびっくりだけど、不忍の面を被ってること考えると否定姫もあくまで報われているわけではないのだろうな・・・。
池田昌子のナレーションで全て包み込んで押し流すように終わっていくのも美しかった。
全体としては、当初こそ「化物語」との比較や放送時間の不安定さでネガティブな印象もあったものの、回を重ねていくにつれて問題点が一つ一つ消化され馴染んでいくのが観て取れたのが興味深かった。
月イチ放送というのは視聴者側にもスタッフ側にも、意外と良い作品との距離感を与えるのかも知れないなぁ。
独特のキャラデザをいかにアクションに落とし込むのか、饒舌なセリフ回しをどんな芝居でこなすのか、毎回試行錯誤と洗練があって一年やってもダレる感じがなかったのも良かったな。
それにしても元永慶太郎上江洲誠のコンビが最終的にこの作品を王道の娯楽作にまとめ上げるとは・・・作品は出来上がってみないとわからないものだ。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。