輪るピングドラム ＃１２

Shadow
地下鉄を襲ったあの事件、少年少女を縛る運命、再び訪れる死と出逢い。
・・・地下鉄サリン事件との関連については、やはり直接そのものを描く形にはならなかったがモチーフとして重く扱う覚悟は感じた。
カルト信者を両親に持った子どもが背負った運命の話なのか・・・。それもまた日本社会がずっと逃げ続けてきた問題ではあるなぁ。
陽毬が親友に裏切られたのも両親がカルトだと発覚したからなんだろうか？
先生もあの謎の指の怪我といい普通に良い人で済むことはなさそうだし、あの事件を軸にして人間関係が絡み合うミステリーの構図がより鮮明になってきそう。
しかしこのテーマ設定はどこまでも深いところに嵌まり込んでしまえるので、どんなバランスで描いていくのかは注意深く見守りたい。
更にこのタイミングで陽毬が理不尽な罰の犠牲に。
兄貴との近親相姦を思わせる儀式と弟のメリーさんの語りが同時進行していく後半の緊迫感は素晴らしかった。
っていうか何が起こっているのかさっぱりわからないのに雰囲気だけで引っ張られるのが凄い・・・。