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ペルソナ4 THE ANIMATION #25(終)

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所詮はTVの中に入ってゲームやアニメのように遊んでいただけだろう!!・・・という足立の言葉を跳ね除け現実を守り抜く最終回。
足立との論争は、正直足立の人格が弱いだけで言ってることは足立が正しいと思う。
メタ的にゲームであること、アニメであることを自己批判するテーマ設定は近年ではお約束の一つではあるが、それでも打ち出し方が凄く上手かった。
ずっとスタイリッシュにやってきたのに、最後の語りが泥臭さ全開ド直球なのも面白かったな。
「現実と向き合え!!」というベタだしある意味そのまんま過ぎる結論を、それでも愚直に訴えてきたのには好感。
また、最後にそういうテーマが出てきたことによって、TVに入ってバトルもしないでバカばかりやってた日常ギャグ回の意味が変わるのも見事だった。
そうか、友達と一緒に青春やってること自体が虚構の侵食に対抗する為に必要なことだったわけね。アルカナ獲得ってそういう・・・。
しかしラスボスがどう見てもバックベアード様だったこともあって、鬼太郎とかデジモンとか連想するラストバトルになっていたなぁ。
考えてみればスタンド系の地方都市異能ものって源流を探れば妖怪ものに行き着くのだろうし、メガテン自体妖怪大百科ならぬアクマ大百科なわけだし、突き詰めればそういう話になるのは必然なのかな。
ただ、真EDはDVD特典でということになり、エピローグが若干消化不良だったのは残念。
別れのシーンではもっと各キャラ感情を爆発させて欲しかった・・・。
全体としては、極めて優秀な原作再現ものでありながら、アニメスタッフの個性も遺憾なく発揮された稀有な作品だったという印象。
岸誠二は本当にいつもいつも原作の魅力を自分の手元に引き寄せるのが上手いのだが、今回のバランスはちょっと神憑り的なものを感じた。
何でこの絵でこの演出で、岸誠二のギャグがこんなにハマったのか未だにさっぱりわからない・・・!! 監督本人も周りのスタッフもどうしてこれイケるという判断が出来たのか不思議。
職人芸なのか天才性なのか不明だが、何か特殊な目利きが働いているのかなぁ・・・。
また主人公を独自にキャラ立てするに際して、最初からあれこれ設定を付け足すのではなく物語の進行のなかで徐々に個性を確立していくという手法がとてもスマートで感心した。
これも、ある程度話を進めないとこの主人公で大丈夫という判断は難しいはずで、一体どうコントロールしていたのか気になる。
ある程度は流れに任せて作っていて、思いのほかキャラが広がってくれて結果オーライだったという可能性もあるけど。
演技派なのに掴みどころがない、浪川大輔のポテンシャルを最大限に引き出すキャラでもあったと思う。
とにかく、期待を大きく上回る完成度でメディアミックスとしても理想的だった。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。