（新）エウレカセブンAO ＃１

Escape(アニメ盤)
stand by me(アニメ盤)
「交響詩篇エウレカセブン」、続編。
監督：京田知己、キーキャラデザ：吉田健一、キャラデザ：織田広之、ニルヴァーシュデザイン：河森正治、制作：ボンズ。
前作のメインスタッフに加えて「俺妹」の織田広之を起用、またシリーズ構成名義がないので前作の脚本構成を支えた佐藤大の要素は抜けている模様。
初回は政治的に微妙な立場になった沖縄を舞台に、ガイジンの少年アオの日常とそれを打ち壊すものとの出逢いを描く話。
まず謎の敵に襲われているらしい世界の危機があり、そのなかに独立したらしい沖縄の政治状況があり、更にその沖縄で孤立しているらしい主人公の事情があり、最後にその主人公が世界の危機と向かい合う・・・という構成がややこしい。
良く考えると情報は整理されているんだけど、肝心の物語を駆動させる感情のドラマが弱いんで何を取っ掛かりに観たらいいのかわかりづらいのが惜しかった。
前作はあれでもレントンとエウレカのラブストーリーという芯があったので他が混迷を極めてもどうにか追っていけたのだが、今回はその点で不安がある。
それは、ヒロインらしきナルがどう見ても負け組幼馴染ポジションにしか見えないってことだ！！
少なくとも今回だけだとアオとナルが運命的な二人だとは思えない。アオが最後に出逢うのはエウレカっぽいお母さんのビジョンであって、ナルのこと途中で忘れてるし・・・。
世界を描くのかキャラを描くのか、第一話ではどっちつかずになってしまっていた印象。
ただ、この不安定な語り口は実に「エウレカセブン」っぽいなぁとも思ったので、独自の色はちゃんと出ているのかな。
ともかくまだ主役ロボすら出てきていない状態なので、まだ数話見守らないと何とも言えないか。
それと主演の本城雄太郎。「亡念のザムド」「エレメントハンター」のあと声変わりしてどうなるのかなと思ったら・・・声変わりしても何か可愛いな！！
声帯そのものが初々しいっていうか、今この時でないと出ない声が良くハマっていると思う。
芝居についても前から喋りはともかく独特の勘の良さがあるんでそんなに心配していない。
ナル役の宮本佳那子もあまり作り込んだアニメ演技にはしないっぽいな。主演二人の成長は素直に楽しみ。