へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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Dreamer
潮風のハーモニー
P.A.WORKSオリジナル企画による、tvk最速な江の島アニメ。
監督&シリーズ構成:橋本昌和、キャラ原案:tanu、キャラデザ:関口可奈味、制作:P.A.WORKS
橋本昌和は劇場版レイトン教授が初監督だが、TV監督もシリーズ構成もオリジナル企画も初挑戦の模様。
他の基本スタッフは「花咲くいろは」からの継続が多く雰囲気も多少似ているが手触りは結構違うかな。
一話目は群像劇風に各キャラを紹介していきながら、偶然に声楽部結成の流れへと集結していく様子を描く内容。
キャラそれぞれの特徴の見せ方、伏線やエピソード配分などは普通に上手い。
初回からキャラが多く、かつ話の焦点がなかなか見えてこない状態で進めているのに混乱がそんなにないのは情報処理の的確さの現れだと思う。
ただそれゆえに、とりあえず情報を捌くのに手一杯でそれ以上のドラマ的なフックが作れていないのは気になった。
江の島舞台は最近の「つり球」や「エリアの騎士」を挙げるまでもなく履いて捨てるほどあるわけだし、学園のはみ出しものが集まって部活やるなんてそれこそ王道過ぎて新鮮味皆無。
なので初回のうちに何か一つでもこの作品独自のウリをはっきりさせておいて欲しかった。
まさか合唱で「リフレクティア」歌うP.A.WORKSっぽさがウリですってこともないだろうし・・・。
何だかんだで岡田麿里ってそういうフック作りは絶妙だからなー。岡田麿里抜きのPAオリジナルがどこまでやれるのか興味深くはあるのだが、今のところは不在が痛い。
作画も非常に端正で美しいのだが、萌えってほど記号化されていないし、かといって京アニ的な芝居作画に懸ける異常なこだわりもまだ見えない。
総じてハイクオリティなのに地味という一番勿体ない印象になっちゃってる気がする。
それと・・・そもそもにおいて放送タイミングが悪過ぎる。ご当地青春合唱アニメをやるには、さすがに半年遅い・・・!!
P.A.WORKSはこの企画を充分練って賭けてきているとは思うのだが、何といいますか・・・当時飛ぶ鳥を落とす勢いで次世代を担うスタジオ候補No1だったユーフォーテーブルが勝負球に「まなびストレート」投げてきた時と同じ不穏さが漂っていて凄く怖い!!
いや、まなび自体は良作だったんだけど!! あれで勝負に出たことがユーフォーから以後の数年間を奪い去ったのは事実なわけで・・・P.A.WORKSにその二の舞は演じて欲しくない。
どうも地味に完成度だけ上げていって隠れ秀作で終わるタイプになっちゃいそうな予感がするんだけど、そうではなく攻めの内容で何か花火を打ち上げてもらいたいなー。