（ＴＶＫ）謎の彼女X ＃１３（終）

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卜部が椿の家族にご挨拶する、お前らもう結婚しちゃえよ！！・・・な最終回。
最後に何するのかと思ったら・・・卜部さん突っ走り過ぎだよ！！　完全に家族から落とそうとしてやがる・・・。
しかしこういう部分では本当に普通に可愛い女の子で、椿と二人だけだとちょっと不安になる将来についても意外と大丈夫そうな気になってくるな。
異常なシチュエーションから始まったように見えた物語が、とても普通で何でもない話に落ち着いていくのも非常に美しかった。
全体としても、回を重ねるほどに変態的な状況が全然そうは見えなくなっていく、認識の変化を巡るマジックが凄く刺激的だったなー。
おかしなことだと思っていたものが、実は普通のことじゃないかと変わっていく。
そういう演出の温度変化がそのまま恋愛の進展、キャラの成長と連動している作りは想像以上に丁寧で観れば観るほど圧倒されるくらいだった。
本当に、何でもないようなことをしているはずなのに恐ろしく計算高い。天然だとしたらもっと凄い。
ちなみに監督の渡辺歩、てっきり「宇宙兄弟」の方が本命なのかと思ってたらインタビューによると根っからの原作ファンでむしろこっちやる為にシンエイ辞めたくらいの勢いだった模様。
そ、それほど本気だったのかと色々納得するとともに、底知れない執念を感じた・・・。
あとはとにかく吉谷彩子と入野自由、主演二人の素晴らしさに尽きる。
吉谷彩子のハマり具合と成長ぶりについてはもう何度も触れてきたが、それを受け続けた入野自由にも毎回のように感心させられた。
すでにキャリアも長いし声優としての成長期は過ぎたと感じていたのだが、特に今期の入野自由は未だ伸び盛りなことを印象付ける大活躍だった。
特に椿役は、等身大の少年の性に対する情動という極めてセンシティブな要素を巧みに演じ抜いていて、軽く神がかってるレベルだったと思う。
スタッフにしろ声優にしろ、原作に対する距離感が絶妙で実に恵まれたアニメ化だった。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。