アクセル・ワールド ＃２４（終）

アクセル・ワールド 6(初回限定版) [Blu-ray]
能美との長き戦いの決着、そして先輩と師匠の百合ラブ復活で最終回。
VS能美は最後の最後までブレない能美の圧倒的ムカツキボスキャラぶりに感服させられた。
小林沙苗の悪あがき演技がまた絶品！！　「僕の加速だぁぁぁ」の辺りの痛快さと哀切さと無常さが混ぜこぜになって襲ってくるような感覚は素晴らしかった。
悪に容赦せずトドメを刺さねばならないシーンで浮かばせる感傷としては理想的。フリーザ戦決着レベル。
ここまできて尚も二転三転するバトルの組み立ても最後まで飽きさせないエンタメ精神に溢れていたな。
先輩＆師匠のダブル全裸サポートを台無しにするチユリのビッチぶりには本気でどうしてくれようかと思ったわ！！
結局チユリは一人で全てに耐えていたのだ・・・ってことになったけど、別にレベル上げるにも能美の隙をつくにもビッチ演じる必要はなかったんじゃね？
復元能力をかけるならそれこそ能美が動けなくなってからでも良さそうなものだし。原作には何かしら説明あるのだろうが。
イチャラブと百合で締めるラストも問答無用のハッピーエンド感。
加速世界との関係性、黒雪姫の本名ネタでまとめるのもファーストエピソードからの一貫性が見えて良かった。
全体としては、これは原作も含めてのことなのだがついにラノベアニメが「少年アニメ」の領域に確実に踏み込んできたことが感慨深かった。
これまでどうしても亜流や搦め手でしか攻められなかったラノベアニメが王道本丸に堂々乗り込んできたという感覚。
今までも「スレイヤーズ」に始まり最近では「禁書」とか相当に接近してはいたのだが、この作品は何か限界を一線越えた気がする。
何がどうして・・・と答えるのは難しいのだが、サンライズによるメタリックヒーローアクションの血が入ったことも大きいのかな。
作画演出に妥協せず、奇をてらわず、素の実力だけでねじ伏せるようなパワー感が漲っていたのが安心を生んでいて非常に受け入れやすかった。
最近出番の少ないメカ系アニメーターがここぞとばかりに腕をふるっていたのも印象的。
声優陣ではまずは三澤紗千香の抜擢が奏功したことが大きいが、一番はやっぱり梶裕貴がハマっていたことだと思う。
デブで卑屈だが不快感を持たれてはいけない通常時、ヒーローだがカッコ良過ぎてはいけない戦闘時と、複雑に矛盾しているキャラ芝居を違和感なくこなしていたのは圧巻だった。
他にも芸達者が揃っていたことが三澤紗千香の初々しさを引き立てる効果にも繋がっていたし、配役は本当に上手かったなー。あ、まあ原作者解説ってのもあったけど。
ついでに言うと原作者がリアルでTwitter使って作品解説をしていたのも、原作とアニメの関係性の変化が感じられて面白かった。
とにかく、個人的には加速世界設定やブサイク主人公と聖母系ヒロインの組み合わせ、名劇系逆境ドラマにジャンプ系能力バトルと琴線に触れるものがこれでもかと詰め込まれていて素直に楽しめる作品だった。
第二期は確実にありそうだが、やるとしたら次もSAOの二期と合わせる可能性あるのかな。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。