アニメギガ 谷口悟朗

谷口悟朗をゲストに迎え主に監督論について訊く内容。
今の時期とＮＨＫであることを考えれば当然のことではあるが、
それにしても話がコードギアスとプラネテスに集中してしまっていて、
重要ポイントは抑えているものの少し食い足りなかったのが残念だった。
ギアスについても立ち上げやスタッフワークの話中心で
Ｒ２絡みのものは一切なかったし、他に触れたのリヴァイアスだけだもんなぁ・・・。
ただ、放送中はファンのことなんて考えずに作っていたものの、
リヴァイアスファンサイトのオフ会にこっそり潜入し
その時主題歌の合唱を聞き感動して「監督」としての自分に
初めて目覚めたという話は非常に興味深かったし、
アニメが駄目なら実写に戻るつもりだったという映像志向や
高畑勲や押井守のように絵が描けないなかでアニメを作るという方向性、
スタッフに道を示す旗振り役になるという監督像の在り方など、
個別には他のインタビューなどでも出てきていた話ではあるものの、
まとめて本人の口から語られたアニメに対するスタンスの話も面白かった。
しかし一番重要だと思うのは話の内容よりも喋っていて
熱くなってくるに従い身振り手振りでの説明が増えてくる様子。
理論は物凄く整然としていてクールなのに、
それを語ってる本人はまったくクールじゃない・・・！！
この矛盾こそが毎回作風変えて作っているはずの作品群が
それでも谷口作品としか呼べないものになってしまう所以なのかもなぁ。
クルマや飛行機には無骨さが足りないという鉄オタとしての意見には
確かにそういう美意識が作品の随所にあるなと納得。
ところで、あんまり関係ないけどチャンピオンＲＥＤのコラムの方で
ダイガンダーの絵コンテ描いてた時の話をしていて嬉しかった。
ドラゴバースト、絵コンテ段階から若本入ってたのか・・・。
次回ゲストは鈴村健一。