夜桜四重奏〜ヨザクラカルテット〜 ＃１２（終）

TVアニメ 夜桜四重奏 ドラマCD1 よざクラ!
TVアニメ 夜桜四重奏 ドラマCD2 よざカル!
桜吹雪の舞うなかで、円神とヒメ達の最終決戦。
最終回らしくビジュアル面では舞い散る桜の描写と
アクションの組み立てが非常に凝っていて見応えがあった。
ただ、話の展開としては結局秋名が煮え切らないままに、
ギンの魂に後押しされる形での決着となったので、
ドラマとして爆発し切らずに何か終わっちゃったという印象が・・・。
シチュエーションとして少年マンガ的な決戦の雰囲気を
きちんと作ってはいたものの、どうもそれが馴染んでないのは
監督以下スタッフが無理してそのノリに合わせてるからなのか・・・。
凄く頑張って正統派なものを作ろうとしているのに、
逆に噛み合わないものが浮いてきてしまうというか。
その辺の齟齬を埋めようとしていたのが声優陣の熱演なのだが、
これも関智一の怨念爆発させた円神演技に対して
他が一丸となって向かい合う形が取られていなかったので、
どうしても対抗するだけの説得力を得られなかったのが残念。
個々の演技はみんな良かっただけになぁ・・・。
あと、秋名が最後までヘタレ気味なのに対してきっちり成長したヒメ、
ギンとの決別を決意するアオ、篠塚を弱いと断じることは、
恭助を助けてクルマぶん投げる桃華など、
女性陣の強さが際立つ展開になっていたのは
やっぱり松尾監督の意図が多少は出ていたのかな・・・。
全体としては、オーソドックスなスタイルを意識するあまり、
本来出来たはずの突っ込んだ演出や展開にブレーキをかけてしまって、
どうにも中途半端な内容になってしまっていた気がしてならない。
もっとスタイリッシュな方向で攻める選択肢もあったのでは。
プレスコも作業効率がどうとか言わずに今までの蓄積を活かして
はっちゃけたことやっても良かったように思う。
福圓美里や藤田咲、戸松遥などのプレスコ対応演技は
更に本格的に聴いてみたかったのでこれで終わってしまうのは勿体ない。
せめてもう１クールあればまた違ったんだろうけど、
どうにも惜しい作品になってしまった。
とりあえず、スタッフの皆様、お疲れ様でした。