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(TVK)たまゆら〜hitotose〜 #12(終)

たまゆら~hitotose~第2巻 [Blu-ray]たまゆら~hitotose~第3巻 [Blu-ray]
TVアニメーション「たまゆら〜hitotose〜」 ボーカルアルバム、なので。
初日の出暴走で死にかけ最終回。
私たち展で締めるのかと思ったらそれはAパートで意外とあっさり大成功。麻音がたった一話で新作どころか妙な作家性に開眼していたのには驚いた・・・。
Bパートと合わせて最終回は楓達の自己実現そのものよりも、それを暖かく見守りバックアップするコミュニティを描くことを重視していたのかな。
クルマが事故って困っているところを地域の人に助けられて終わるエンディングはまさに地域社会のパラダイス性を強烈に打ち出していて、現実的なのかどうかはともかく一貫したテーマを感じた。
「ARIA」を現代日本でやるというコンセプトは確かにこれで達成された印象。
全体的には序盤はOVA版の下地が逆にキャラと舞台を馴染ませるうえで足かせになっていた面もあったのだが、中盤メイン四人のキャラが深まってくるにつれてTV版独自の方向性と着地点が見えてきて一気に安定感が増したように思う。
特にかおる、のりえ、麻音の立ち位置と役割が見えてくる過程と物語がテーマを見出していく過程がきれいにシンクロしていて、最後にはもう楓が一番影薄くなってたなぁ。
ただ、大人の理想を投影したような清く正しい女の子達とそれを包み込むひたすら優しい地方都市に、果たしてどれだけの人が素直に感情移入出来るものなのか?
またこれをリアルと地続きな青春応援ものとして捉えるか、癒しのファンタジーとして捉えるかも人によって違うような気がする。
作り手の意思とは別に、どう受け取られるべき作品なのかを考えると凄く難しい・・・。
今年は日常空気系の終わりを予感させる出来事が多過ぎたが、だからこそ日常の大切さを見せてくれる作品が愛おしくもなる。
まあ、それこそ人それぞれに受け取ていくしかないのかな・・・。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。