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薄桜鬼 黎明録 #12(終)

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芹沢暗殺と、龍之介の新たな旅立ちを描いて最終回。
史実に沿った芹沢暗殺までの経緯と、そこに立ち合うことになる龍之介の葛藤までは良い感じだったんだけど、あまりにもオチが適当過ぎる・・・。
結局、龍之介に傍観者以上の役割が与えられなかったのが残念。
せめてもう少し新選組の仲間に傷を残すような去り方なら存在感もあったのだが、あれ別に誰にも死んだと思われてないもんなぁ。それは逆に不憫じゃないのか?
生存の可能性を知っているのは沖田だけで他の連中は龍之介を殺してしまったと思い込んで修羅の道へ・・・みたいのならまだ納得いったのに。
で、最後の最後で舞妓に生きているのを発見されて芹沢さんに救われた冒頭に繋がって終わるとか、まあ色々やりようあったんじゃないかと。原作との兼ね合いもあるので難しいのだろうが。
っていうか、本当に舞妓は何だったんだよ!? 身請け無理って話だったのに故郷に帰ってるし。
どうも語り落としが多く感じられて、あと一話余裕があればと思わざるを得ない・・・。
芹沢さんが変若水飲んで羅刹化してしまったのはラスボスの威厳という意味で仕方なくはあったけど、それでも芹沢さんには最期まで人として土方達の前に立ちはだかっていて欲しかった。
しかし絵コンテが大張正己だったこともあり最終回のアクションは殺陣のメリハリがはっきりしていて見応えがあった。
全体としても、新選組前史ネタの再現度と芹沢鴨という傑物の描写は非常に魅力的だった。
芹沢を偉大だが横暴な父親と捉えて、近藤土方が「父殺し」に至るまでの話としてまとめられていたのも苦味を残す青春譚として筋が通っていた。それゆえにオチにもう一押し欲しかったわけだけど・・・。
またキャラ作画の美麗さやアクションの大胆さは第一期&第二期を上回るクオリティで、ファンの期待には充分応える出来だったと思う。
個人的にも細かい不満があったのはそれだけ期待値が大きかったからで、基本は新選組ものとしてとても満足のいく内容だった。
さすがにもうTV用のネタは残っていないだろうから、何だかんだで幸せにシリーズを全うしてくれた印象。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。