へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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新世界より #25(終)

「新世界より」 七 [Blu-ray]
ヒトとバケネズミ、人間の証明を巡る最終回。
今までも完全に裏の主役ではあったが、最終回になってついにスクィーラが全部持ってっちゃったなー。
裁判の場で人間宣言をするスクィーラの姿は、これまでの悪行を帳消しにしてしまうほど本気でカッコ良かった!!
そんな英雄スクィーラさんに無限地獄の刑を科す人間どもマジ外道。
無様な肉塊に成り果てたスクィーラは、ヒトとバケネズミの罪がそのまま形になったようで、ビジュアルの強烈な力を感じた。
早季のスクィーラへの複雑な感情の匂わせ方も、不思議な色気が滲んでいて上手かったな・・・。
しかし、最後に人間の本質を問うテーマを押し出す構成とはいえ、物語の終局としては不完全燃焼さも残るすっきりしきらないラストではあったかな。
瞬の幻影はどうなったんだとか、真理亜達がどうやって死んだのかなんてのは、語り過ぎないで想像させるくらいが丁度いいってことなのか・・・。
悪鬼が女の子で確定したのには色々と薄い本な妄想が広がったりもするけど。
全体としては、アニメーター出身監督の第一作だけあってアート寄りの印象が強かったが、同時にわかりやすく映像で語るセンスもあり予想以上にバランスの取れた作品だった。
原作のテイストに助けられた部分も大きいのだろうが、突飛な表現や毎回変わる絵柄がそれはそれで馴染んでいた。
また、幼年期・少女期・成人期と年齢の変化を見事に演じ分ける、種田梨沙の堂々たる主演ぶりも非常に良かったな。
声優だとやっぱり浪川大輔が卑怯なほど凄かったのはあるが。
ともかく、本当にテレ朝深夜らしい挑戦的でカルトな魅力を放つ佳作だった。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。