（新）刀語 ＃１

全十二巻の物語を月イチ発売したという原作に倣って、
一回一時間の月イチ放送という形態で送る西尾維新アニメプロジェクト第二弾。
時代劇アクションものでスタッフが元永慶太郎＆上江洲誠コンビというのは
それ自体が凄い冒険なんじゃないかと思ったりもしたのだが、
第一話を観た印象では基本的に真摯に原作再現を狙った方向性になっている模様。
とはいえ第一話は姉弟二人きりで済む島にヒロインと刺客がやってくるという、
限定された人数とシチュエーションで展開される内容だったので、
どうしても舞台演劇的なこぢんまりとした演出になっていたなぁ。
「化物語」のように会話シーンであまり変なことをしていないので、
止め絵で棒立ち会話しているだけのシーンが多かったのは残念。
会話劇は声優の演技に任せるという意図もあるんだろうけど、
やはり比較対象として先行する「化物語」がある以上はもう少し健闘して欲しい。
ただまあ、田村ゆかりが久々に全力全開になっているのは非常に楽しい。
アクションシーンはトドメの必殺技が格ゲー演出になっていたのが目立つけど、
むしろそこに持っていくまでの殺陣にあと一押し足りなかったのが気になった。
制作のWHITE FOXは「ティアーズ・トゥ・ティアラ」の作画が素晴らしかったし、
そもそもデザイン的な原作絵のイメージそのままのキャラデザを
違和感なく動かしている時点で結構凄いので今後の更なる進化に期待。
ともかくその放送形態も含めて一年続く話題作には違いないので、
じっくりと作品の行く末を見守りたい。
・・・しかし、何でわざわざ月に一度「アニメノチカラ」を
叩き潰すような枠で放送するんだよフジ！！
BSフジも土曜深夜の超電磁砲と犬夜叉が被る激戦区に放送するみたいだし・・・。