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クロスゲーム #50(終)

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ほぼ原作通りに決勝戦の結末とエピローグを描いての最終回。
アニメオリジナルの追加要素はEDの後日談に絞った形だったけど、
そのおかげで原作のテンポを損ねることなくアニメ独自の締めが出来ていて、
本当に最後の最後まで原作翻訳の非常に上手いアニメ化だったなという印象。
ラストの青葉のモノローグは戸松遥の演技のニュアンスが凝ってて良かったなー。
当初は合ってないんじゃないかと言われた戸松遥だったけど、
一年通じて青葉のキャラと見事にシンクロしてくれた。
というか、今から考えると序盤のキンキンツンツン演技って計算だったのかな・・・。
それとこれは主に原作の話になるけど、ラストで物語の視点が青葉に移る点は、
コウを見守り続けた青葉、実は青葉をずっと見守っていたコウ、
そして二人を死後も見守り続けていたのであろう若葉の関係を
こう循環構造みたいに締めてまとめているってことなんだろうか?
必要な情報は全て描き切っているにもかかわらず、
一定の結論を出さずに叙情的余韻でさらっと終わるせいで
読者の様々な解釈を許すところがあだち作品の最終回の良いところではあるが。
アニメオリジナルのEDについては水輝と東の表情にスポットが当てられることで
多少なりとも失恋組の二人を救済してくれていたのが嬉しかった。
女子野球ネタはオリキャラの顔見せだけで特に言及がなかったが、
そこは「夢見る青葉」を冒頭に持ってきたことでカバーされていたかな。
全体としても、原作翻訳を丁寧に行うのを基本にしているなかに
原作とほとんど違和感のない女子野球ネタを入れるという、
普通に考えて無茶なことをやってのけていたところに
一見地味に原作通りやっているだけに見えるこの作品の真価があったと思う。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。