ヨスガノソラ #12(終)
ヨスガノソラ Blu-ray 依媛奈緒
ヨスガノソラ Blu-ray 春日野穹【数量限定生産版】
最終回。あの遠い空へ、都条例なんてない遠い国の空へ二人っきりで旅立とうエンド。
穹の入水自殺を止めようとして心中・・・というベタな流れから一転して、開き直って外国へ高飛びしてしまうEDにはそういう意図だとはいえ「これで良いのか・・・」と呆然とさせられた。
本当に梢が一人キレてくれなかったらどうにもならないオチになっていたよなー。梢は間違いなく穹編のMVP。だからこそやっぱり最終攻略の相手にして欲しかった・・・。
ただ、初っ端から全裸連発のエロ描写と切実さを高めていく悠の葛藤描写を組み合わせながら進んでいく話のテンションはなかなかのもので、やってることはともかく完成度は見事だった。
これなら傑作だから近親相姦もオッケーとわりと真面目に言える・・・!!
全体的には、とにかくTVアニメとしては完全に限界を突破してしまっているエロ・・・というよりもっと直接的なセックス描写の数々がインパクト絶大だった。
高橋丈夫がOVA方面でやっていた演出をそのままTVに持ち込んだという感じなのだが、これは肯定するにしろ否定するにしろ今のTVアニメの在り方に一石を投じたことは確かで意義のあることではあったと思う。
2010年は都条例に代表される規制強化の問題の一方、槍玉に上がる作品を楽しんでいるオタ目線ですらも「いやさすがにやり過ぎだろ自重しろよ」的な作品が多数発表された年でもあり、その矛盾の総決算としても複雑な想いを抱かざるを得なかった。
確かに限界を超えて突き進むことが面白さであり表現の自然な進化ではあるんだ。しかし・・・誰もブレーキ踏まないチキンレースはいずれ全員死ぬんだよ・・・!!
一体どこでどう折り合いをつけるべきなのか、この作品が頂点として今後の歯止めになるのか、それとも新たな限界点として更に踏み越える対象になるのか、来年以降こういうエロ系作品がどんな道を歩むのかは注目したい。
特に現在普通にやってる放送で規制かけてパッケージソフトで規制解除という商法が通用するのかどうかは気になる。
DVD&ブルーレイ化の際に18禁になる作品とか今後出てしまうんじゃないだろうか・・・?
あと、エロ以外の面では安定した作画クオリティと音楽演出が良い感じだった。
毎回のED付きオマケも本編のやり過ぎ感を緩和する効果になっていて上手かったのだが、最終的にはオマケだけで独立したものになってしまったのが少し残念。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。