蟲師 #6
蟲の花の匂いを嗅ぎ、蟲の時間と同化した少女と、
それを生き神として奉る島。
結局、少女を助けようとした少年の努力空しく、
少女は蟲の時間の中へと戻っていく。
あの蟲の花や、生き神という要素は
明らかに麻薬や新興宗教への傾倒といったものを
連想させるのだが、何が凄いってこの話、
それを否定せずに終わる。
それはそれで当人が満ち足りているんだから
仕方がない、みたいな。
それでいて、そんな少女と共に生きていこうとする
少年にギンコは「普通に生きればいいんだよ」と諭す。
この声高さの一切ない、それでいて力強いテーマの
打ち出し方は本当に美しい。
そして、相変わらず作画も演出もとてつもないレベルを維持。
少年役の今井由香と、少女役の千葉千恵巳も良かった。
千葉千恵巳のあんな淡々とした演技、初めて聴いた・・・。