海賊戦隊ゴーカイジャー ＃５１（終）

三十五番目のスーパー戦隊として地球を救う最終回。
小細工なしの威風堂々とした最終回で、ゴーカイジャーらしさを存分に見せつける内容になっていた。
あくまで「ゴーカイジャーの話」としてまとめ切ることによって、逆説的に歴代スーパー戦隊からの魂の継承を印象付ける形になっていたのも良かったと思う。
本当に、歴代戦隊大集合という企画意図に対して終始ゴーカイジャーが負けていなかったのが凄い。
ラストに登場する先輩方が、頼もしそうにゴーカイジャーを見送っていたのがとても嬉しかったなー。歴史に依存するのではない、新たな歴史の第一歩となる旅立ちか・・・。
全体的にも各戦隊のゲスト回を大量に捌きながらゴーカイジャー自身の物語を進める構成が絶妙で、バランス感覚が素晴らしかった。
むしろ捨て回を入れる余裕がなかったのが密度の濃さに繋がって良かったのかも知れないな。
個人的にはバスコという徹底した悪漢をライバルに据えたのことが、海賊を主人公にすることによる矛盾を利点に変えていて感心。
しかし、やはり何といっても多彩な豪華ゲストを限界以上に招くことに成功した企画力を褒め讃えたい。
良くこれだけの面子を次から次へと揃えてくれたものだ・・・ディケイドがアレだったこともあって余計にこの豪華さには胸を打たれた。
役者の皆さんが「かつてヒーローだった」ことを誇りに思って出演してくれているのが伝わってくるのもたまらなかったなぁ・・・。
それにしてもメビウスのダンディ４なんかもそうだが、かつてのヒーローが物凄く渋い年の取り方をしていると直撃世代でもないのに無性に感謝の念が湧いてくるのは何故だろう？
今もアカレンジャーが見守り続けてくれているから、どこまでも旅立っていけるんだよな・・・。
ともかく当初の不安を物ともしない三十五周年記念に相応しいパワフルな作品だった。スタッフの皆様、お疲れ様でした。
そして次回からはガラっとイメージを変えた新世代の登場。どう見てもメタル系の要素が入ってるんだが果たしてどうなるか。