DEATH NOTEリライト2〜Lを継ぐ者〜

去年放送されたＴＶアニメ版総集編の第二弾。
前作がＬとの決着までだったので今回はニアとの戦いを軸に最終回まで。
とはいえ、単純な総集編ではなく特に前半は大幅な改変が行われている。
編集ですっ飛ばしたのではなく元から粧裕誘拐事件と総一郎の死が
なかったことにされているようなので、パラレル設定なんだろうか？
最初から魅上と高田を登場させてノンストップで突っ走っていくので、
予備知識のない人には多少わかりにくい構成になっていただろうが、
あの第二部のボリュームを二時間にまとめるには良い判断だった。
ただ、総一郎のエピソードがないせいでＴＶアニメ版の特徴だった
ライトの内面描写は疎かになってしまい、
そこがラストの印象にもかなり影響していたように思う。
ＴＶ版最終回と違い最後にＬの幻影を登場させなかったのは、
「死んだ者は生き返らない」を強調する意味もあったんだろうけど、
それ以上にライトに同情的だったＴＶアニメ版の解釈を再構築して、
ライトに容赦のない原作寄りに戻したような印象を受けた。
個人的にはあのライトの青春物語として完結させたＴＶ版最終回が
好きだったので、ちょっと物足りなくはあったなぁ・・・。
それと改めて観て、クライマックスの作画演出と声優陣の演技は
本当に神懸かったものがあると感動させられた。
宮野真守とライトのオーバーアクトも凄いが、
松風雅也と魅上の絶頂削除なんか常軌を逸しているくらい凄い・・・。
ただ、全体としてはデスノももう昔の作品になっているんだなという
懐かしいような寂しいような感慨を受けたのに考えさせられた。
デスノの影響を受けた作品もすでに多く出てきているし、
これからは時代の記憶とともに語られる古典になっていくのかもなぁ。