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ギルティクラウン #22(終)

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集と涯の対決の果て、いのりの犠牲で世界は救われ集は罪とともに生き残る。
どういうオチを持ってくるのかが最大の注目だったが、集がいのりを失い身体も壊した状態で生き続ける・・・という点に物語を集約させていたのは納得がいった。
ただ、リーダー論も友人との関係性テーマも結局は放り出して、愛する人との思い出に自閉しているようにも見えるのはどうなんだろうなぁ。
二度三度ヒネりを加えたオチになっている感じがするので、受け取り方によって解釈は180度変わってしまうのかも知れない。
集の最後の姿、あれでも幸せだと取るべきなのか犯した罪に対する罰があの状態と取るべきなのか・・・。
ちなみに綾瀬は頻繁に集と逢ってるような口ぶりだったので、ライバル二人死んで大勝利なんだろーか? この最終回で一番目立ってたの綾瀬の胸揺れだったしな!!
罪を背負ったまま生き残るという部分は他のキャラにも被っているが、あまりそこを前面に出したエピローグになっていないのも気になった。
葬儀社の連中も谷尋と颯太も、自分がやってきたことについての反省は何かないのか・・・!?
そういう意味でダリルとお嬢の生存には大きな意味があるはずなのに、そこが掘り下げられなかったのも不満。
個人的に最後の最後まで、素材はとてつもなく魅力的なのにそれを満足いく形で調理してくれない作品だったという印象。
全体としても豪華絢爛なビジュアルとサウンド、現代的でキャッチーな設定とキャラデザで、これで面白くならないはずがないという状態でありながら、奇跡的に面白さをかわしていく内容に困惑させられっぱなしだった。
後半から段々と、これは脚本どうこうよりも荒木監督の信念が暴走気味になってるんだなとわかってきて、ようやく理解しやすくはなったのだが。
荒木哲郎ってどちらかというとクレバーなイメージがあったんだけど、実は物凄いキャラと物語に想い入れるタイプだったんだなぁと。
そういえば「デスノート」最終回を原作改変してライトの青春物語にしちゃてたくらいだもんなー。もっとそういう意識で観るべきだった・・・。
世界観の大仰さに対して良くも悪くもドラマが矮小で、何か学生が自主映画撮ってるような手作り感があったのもそういう監督の姿勢が出ていたのかな。
魅力のポイントが分散していてトータルでの完成度は決して高く評価出来ないのだが、それでも部分的に無視出来ない熱と鋭さを持った作品だった。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。