へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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(新)ソードアート・オンライン #1

crossing field【期間生産限定盤】ユメセカイ(期間生産限定アニメ盤)
アクセル・ワールド」の川原礫、もう一つの代表作のアニメ化。
監督:伊藤智彦、メインキャラデザ:足立慎吾、サブキャラデザ:川上哲也、音楽:梶浦由記、制作:A-1 Pictures
本編はプレイヤーがゲーム世界に閉じ込められゲームでの死が現実の死に繋がるなど、「.hack」シリーズのような典型的バーチャルMMORPGの体裁を取っている。
が・・・個人的にこれは本質的にはMMORPGものとは違うと思う。
「十五少年漂流記」や「蝿の王」といった無人島漂流もの、また「SOW」や「CUBE」のようないわゆるソリッドシチュエーションスリラー、更には「カイジ」や「ライアーゲーム」のような限定条件下での極限ゲームものの要素をミックスしてMMORPGという世界観にぶち込んだ極めて贅沢で巧妙な構造を持っている。
それでいて見た目は異世界召喚ファンタジーのワクワク感を保っているんだから、何というか本当に・・・原作者どんだけ頭良いんだよ!?
特に感心したのが、普通MMORPGネタをやるんだったら絶対外さない「魔法」と「現実の姿とアバターは別」設定をあっさり排除している点。
恐らく魔法はそれがあるとゲームルールが何でもアリになる為に削除しているのだろうし、かなり無理のある理屈でアバターを現実の姿に戻したのも命懸けのリアリティを担保する為。設定の取捨選択が実にクレバー。
もし魔法を本格的に導入すると、それこそハンターハンターのグリードアイランド編みたいにするしかなくなるもんなぁ・・・。
また一話目は概ね原作通りらしいのだが、導入として一切無駄なく良く出来ていて美しさを感じるくらいだった。
ゲーム内で仲良くなった相手が、一緒に徹夜してゲーム買った仲間を置いていけないと言い出すクライマックスのドラマ作りが本当に上手い。
あそこでまさに現実と地続きにゲームしているプレイヤーの人生を印象付けると・・・。
世紀末オカルト学院」の伊藤智彦に足立慎吾キャラって組み合わせは少し心配だったけど、一話目を観る限り相性は悪くない。
あとは今後もスリラー重視なのか、それとも「アクセル・ワールド」と同様に少年マンガ的な熱さを重視していくのかが気になるところ。
とはいえ、どっちに進んだとしてもいくらでも面白く出来そうなんだよなー。それくらい初期設定で勝ってる・・・。