ドラえもん のび太の恐竜2006

映画ドラえもん のび太の恐竜 2006 スペシャル版 (初回限定生産) [DVD]
劇場版ドラえもんリメイク第一弾。
ＯＰとＥＤがカットされていたのに加えて、
本編も所々カットされていたような感じでちょっと残念。
とにかく凄まじい作画アニメで、
すでに名作として固まっているストーリーに関しては
ほとんど動かすことなく、各シーンの作画と演出を
過剰なまでに豪華にするという方法論で作られている。
これほどパートごとにレベルの高いアニメーターの
個性の競演が見られる作品というのは最近では非常に珍しい。
なかにはあまりにも個性を出し過ぎていて、
それ一般の観客引くんじゃないかというものもあったりするが、
それさえも貴重なことに思える。
こういうアニメーターの使い方が出来る作品が、
ドラえもんのリメイク映画しかないことは不幸なのか、
それともドラえもんリメイクだからこそ実現したのだと
この機会を肯定的に捉えるべきなのか、観ていて複雑ではあった・・・。
ただ映画全体としては、作画が突出し過ぎていて
演出とのバランスを欠いている印象もあり、
特に敵の恐竜ハンターがリアルになったりギャグになったり
イメージが固定されないのは演出として問題あるような気がした。
冒頭のドラの「あたたかい目」もどうなんだろうなぁ・・・。
ストーリーで唯一大きく原作から変更されているのは、
のび太達が自力で日本まで辿り着くところとラストシーン。
これは原作＆旧作でもタイムパトロールに運んでもらっちゃ
冒険が台無しだろうと気になっていた部分だったので、変更は歓迎。
ラストシーンは思い出に浸るより前向きな成長を示したのかな。
一夏の冒険というテーマが貫徹されていて良かった。